睡眠障害について
睡眠障害について
睡眠障害の症状は、以下の4つに大別されます。
不眠
寝つけない(入眠困難)、夜中に何度も目が醒める(中途覚醒)、朝早く目が醒めてしまう(早朝覚醒)、熟睡感がないなど、睡眠が十分にとれないことで体調がすぐれず、昼間の活動に支障が出る状態です。ストレスや不安、からだの痛みなどによる不眠(適応障害性不眠症)、思い当たるふしがないのに続く不眠(精神生理性不眠症)、騒音や照明など環境の問題、あるいはうつ病など他の原因疾患による不眠などがあります。
過眠(日中の過度の眠気)
日中に強い眠気が生じ、仕事や学校などの社会生活に支障をきたす状態をさします。ナルコレプシーなどの中枢性過眠症の他に、睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群、生活習慣や過度の仕事・勉強などによる睡眠症候群でも、夜間の睡眠不足のため、日中に過眠が生じることがあります。
概日リズム睡眠障害
睡眠の時間帯に問題がある障害です。からだのリズムを調節している体内時計と、睡眠時間にずれが生じ、睡眠が極端に遅い(睡眠相後退症候群)、早い(睡眠相前進症候群)、日々ずれていく(非24時間睡眠覚醒症候群)、不規則となる(不規則睡眠候群)などの症状が現れます。
睡眠中に出現するさまざまな体の症状による睡眠障害
睡眠中に、体や体の一部が動く、声を出すなどの睡眠時随伴症や、睡眠時の運動障害(睡眠関連運動障害)があります。睡眠随伴症の原因には、脳内神経伝達物質の異常、睡眠中に出現しやすいてんかんなどがあります。睡眠関連運動障害には、就寝前や睡眠中に下肢に強い不快感を感じるむずむず脚症候群、睡眠中に脚が動く周期性四肢運動障害、歯ぎしりなどがあります。
これらの症状は、複数同時にみられることもあります。不眠があると日中に過剰な眠気を生じ、日中の活動に問題が 生じます。睡眠障害は交通事故など様々なトラブルの誘因となります。睡眠不足は酒酔い運転と同等の危険性があると指摘されています。